算数は不得意な範囲を作らない

普通部の算数の出題は10題前後、中等部の問題も7~8題程度で小問が多い。

つまり、出題数はそれぞれの学校である程度ボリューム感があります。一方で、試験時間は決まっているから、1問1問の難度はそう難しいわけではない。

しかし、そう簡単でもない。もちろん基本的な出題もありますが、全部が全部そうであるわけではありません。

で、これだけの出題数になると、出題範囲は比較的網羅されてくることになります。

四則計算、数の性質、割合、速さ、平面図形、立体図形、場合の数、規則性、と毎年、概ねすべて出ているという感じになるでしょう。

したがって、この範囲はだめ、というようなものを作らないことが大事です。

どの範囲もきちんと基礎力を磨く必要があります。難度は高くないわけだから、正確に解き上げる力が必要になる。

ボリュームがある分、しっかりと差がつくように作られている試験なので、テーマ的な穴はない方が良い。

ここは不得意だ、というテーマがあるのであれば、今のうちに手をうっておきましょう。

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ペーパークロマトグラフィー

2013年 慶應中等部の問題です。


フェルトペンやボールペンに使われるインクには、水に溶けやすい水性インクと水に溶けにくく油類に溶けやすい油性インクがあります。また、それぞれのインクには様々な色素が使われています。これらのインクをろ紙の端から数cmのところにしみ込ませ、その端をガラス容器に少量入れた液体に浸すと、液体がろ紙にしみ込みながら上がっていき、液体の上昇とともにインクの含んでいる色素が移動していく(展開という)のを観察できます。このとき、色の上がる速さは、その色素の、用いた液体(展開液)への溶けやすさやろ紙との結びつきやすさによって変わることが知られていて、この方法で色素の種類を調べたり、混ざっている色素を分けたりすることができます。このような実験方法をペーパークロマトグラフィーといいます。この方法を用いた次の実験1、2の結果を参考にして、あとの問いに答えなさい。

〔実験1〕展開液として、水、液体A、液体Bを用いて、赤色のインク(ア)~(エ)を展開させたところ、下の図のような結果になった。(×はインクをつけた位置、点線は展開液の上がった位置を示す。)

                                        
〔実験2〕展開液として、液体A、B、C、Dのうちの2種類を用いて、次の手順で、緑色、紫色、茶色の油性インクをそれぞれ展開したところ、次の図1~3のようになった。

(1)赤色のインク(ア)と(イ)の説明として、正しいものを次の中から選びなさい。
1(ア)は水性インクで、(イ)は油性インク
2(ア)は油性インクで、(イ)は水性インク
3(ア)も(イ)も水性インク
4(ア)も(イ)も油性インク

(2)赤色のインク(ウ)と(エ)を水を用いて展開したときの様子を下の1~4の中からそれぞれ選びなさい。

(3)【1】~【3】に示す2種類の色のインクに共通して含まれる色素の色を次の中からそれぞれ選びなさい。

    【1】緑色と紫色 【2】緑色と茶色  【3】紫色と茶色

 1 赤   2 青   3 黄   4 ピンク  5 オレンジ

(4)緑色、紫色、茶色のインクに含まれる色素のうち、液体Bに最も溶けやすい色素の色を次の中から選びなさい。

 1 青   2 黄   3 紫   4 茶   5 ピンク


(1)実験1で水の結果からアは展開しているのに対してイは展開していません。
したがってアは水に溶ける性質をもち、イはそうではないことがわかります。
(答え)1

(2)ウとエは水での展開をしていません。したがって水で展開したアとイの性質と似ているかどうかで考えればいいことになります。
液体A、Bの展開を通じてアはエと似ていて、イはウと似ていることがわかります。
したがってウは水では展開しないので、1、エは展開するので4ということになるでしょう。3は途中が切れているので、展開の性質が違います。
(答え)ウ 1 エ 4

(3)緑色の展開の結果は図1より青と黄色です。 紫色は図2より紫とピンクと青が入っています。また茶色は図3から茶色とピンクと黄色が入っています。

したがって緑と紫に共通しているのは青。

緑と茶色に共通しているのは黄色。

紫と茶色に共通しているのはピンク。

(答え)【1】 2 【2】 3 【3】 4

(4)液体Bは図1から図3では左から右に展開しています。
右側に広がった黄色とピンクですが、より右側に行ったのは黄色ですから、黄色が一番とけやすいことがわかります。
(答え)2


問題自身は実験内容と結果を良く読めば、わかるものでしょう。
大事なことは、「これは習ってない」などと考えないことです。実際に意外な問題が出題されることはあるが、当然、それは受験生であれば解ける、と考えて出題しているわけだから、あわてない。じっくり問題と向き合う姿勢を鍛えていきましょう。

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ことばの壁
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公立中高一貫校から学ぶこと
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ブレザー

二次試験の子どもたちの服装を見ていると、やはり一番多いのがブレザーでしょう。

寒い時期なので、長ズボンにボタンダウンのワイシャツ。ネクタイはつけずにセーターにブレザー。
女の子もスカートとブラウスにセーターとブレザーというスタイル。

こればかりは突飛な恰好をして目立つ必要はありません。

まあ、オーソドックスにまとめてしまうのがいいでしょう。

で、このブレザーですが、今の子どもたちは成長していくから、今頃買ったのではサイズが合わなくなる可能性がある。

一方で冬物は比較的早くしまわれてしまう。ので、やや大きめのものを10月から11月にかけて考えておくのが良いでしょう。

いずれにしても写真を撮るときまでには用意しておかなければいけないものです。秋になったら、ちょっと気にかけておきましょう。

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数をあてる問題
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比べるよりも
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ねばれ

慶應の3校とも合格偏差値は高いでしょう。

特に女子は中等部、湘南とも最高峰といえるような数字が出てきます。しかしながら、入試の問題自体はそれほど難度が高いわけではありません。もちろん、湘南の算数とか記述、あるいは普通部の生物、中等部の国語の知識など、いろいろ特徴がある問題ではあるが、しかし、相当高度な問題、というわけではない。

例えば男子御三家の問題に比べれば、とっつきやすい部分は多いのです。だから、偏差値が届かない、ということで簡単にあきらめるべきではないと思います。

ある程度標準的なことがしっかり、ていねいにできることで、道は開ける。

難しいことができなくとも、自分で考え、自分で表現することができればいいのです。もとより慶應は進学校ではありません。付属校ですから、入った後は学校で鍛え、かつ文武両道ではないが、いろいろな可能性を考えつつ、慶應義塾大学まで導く。つまり進学先は一応決まっているので、進学校のように大学受験に切磋琢磨する必要はありません。

したがって、基礎学力がしっかりしていることの方を重要視します。細かいことを覚えられているよりは、むしろしっかり文章を読み取れるか、自分で考えることができるか、自分でその考えを表現できるか、ということをしっかり見たい。またどういう人物なのかを直接会って確かめたいから、3校とも面接試験をやっているわけです。

その点を考慮すれば、まだまだ多くの受験生に可能性がある、と言えるでしょう。これから過去問をしっかりやりこみながら、基礎学力を鍛え、ミスを減らして一歩ずつ進んでいきましょう。まだまだ、あきらめる時期ではありません。
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塾対象説明会
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虫を飼う子
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漢字のテキストはコピーを作ってやる

漢字のテキストは、最近、解答欄が用意してあるものが増えました。

だからといって書きこんでしまうと、2回目、3回目の練習ができないので、ノートにやって練習する場合がほとんどだと思いますが、ただ、問題の下の解答欄に書く方がやりやすいのも事実。

そこで、スキャナーでコピーしてしまうのが良いでしょう。

これだと、何回でも同じものを作れる。だいだい20分ぐらいで完成させるページが多いので、そのページをまるまま、印刷してしまうと、答え合わせも簡単でしょう。

で、答え合わせは慎重にやってください。

トメ、ハネはもちろん、本人が答え合わせをすると、自分で合っていると勝手に○をつけてしまったりする。

もしできるのなら、お父さん、お母さんが○をつけてあげると良いと思います。そして、その答案を残しておく。

1回目の点数は何点。2回目の点数は何点とわかるようにすることも大事ですが、一番大事なのは、覚えられていないものをピックアップすることにあります。

1回目も2回目もできていない問題は、しっかり練習しないといけない。それだけ記録して別に練習することも必要かもしれません。2回目の方が1回目より良かった、とほめてあげるのもさることながら、この「できない漢字」を集中して練習をするために答案を残すのには、やはりコピーしておいた方がやりやすい。

過去問の解答用紙もそうですが、スキャナーとプリンターのセットは、後半の勉強に威力を発揮しますから、用意されておかれると良いでしょう。

中学入試 でる順過去問 漢字 合格への2606問 三訂版 (中学入試でる順)

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気体に関する問題
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算数の記述式
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勉強日誌をつける

慶應湘南では100字程度の作文が国語で課されます。(今年は量が増えて160字になっていましたが。)

テーマは本当にいろいろあるので、なかなか予想することは難しいが、やはり作文を書きなれておく必要があります。しかし、今の勉強のスケジュールで考えていくと、なかなか作文の時間をひねり出すのは難しい。

そこで勉強日誌をつけることをお勧めします。

勉強日誌とは、今日1日を振り返ってどんな勉強をしたか、どんなことに気を付けるべきか、などを自由に記録していく日誌です。

箇条書きにせず、ひとつの作文として書いていくと良いと思います。(もちろん、最初に箇条書き部分を作ってもかまいませんが。)

ここで大事なことは2点。

1つは1日の勉強を振り返ること。ただ、勉強すれば良い、ということではなく、いろいろな工夫を考えることが重要です。例えば、歴史の年号をどうやって暗記していこう、とか。次回の模擬試験に向けて、こんなことを注意してみよう、とか。実際に考えて日誌をつけていくと、勉強自体の効果が上がっていきますし、反省することもできます。

もうひとつの点は、文章を書くことに対する抵抗感をなくすこと。記述の問題でもそうですが、やはり文章を書くのが面倒だと思う子は少なくありません。だから記号式は答えるが記述式は空欄、という答案を良く見かけます。ただ、文章を書くことに抵抗感がなければ、記述の問題にも積極的に答えを書こうとする姿勢が生まれてくるので、得点力が上がります。かつ、湘南の作文の問題はいろいろと工夫がされているので、「おもしろい」と思えれば結構スラスラと書けるようになっていくのです。

何か特別にテーマを決めて対策を考えるよりも、勉強日誌をつけながら自然に作文力を上げていく方が良いでしょう。

後半は成績も頻繁に出てきますから、それで落ち込まないように、反省して、日誌を書いて、「ケリをつけて」、気持ちを切り替えてほしいと思います。

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9月の模擬試験に期待しない
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学校別模擬試験

秋は普通部、湘南、中等部とそれぞれの入試傾向に合わせた学校別模擬試験がいくつかの塾で行われます。

これは受験しておいた方が良いでしょう。

過去問をやりながら入試傾向の勉強をしているものの、普通の模擬試験は各校の傾向に合わせているわけではないので、いわゆる「そっくり模試」は良い練習のチャンスです。

ただ、塾によっては、本当に傾向の研究をしたんだろうか?と思われるような試験が行われることがたまにあります。

これはデータを見ればよくわかるでしょう。

大事なのは平均点。もちろん、慶應各校とも細かな平均点は発表していませんが、それほど低くなることはあまりないので、300点満点で概ね160点~170点、400点満点で240~250点ぐらいにはなっていないと難度が今一つばらついていることになります。

受けている受験生によっても偏差値の出方はかなり変わってくるので、データを細密に検討するよりも、実際に傾向に合わせた試験の練習をする、という目的て受験してください。

この試験の偏差値がどうだったか、ということについてはあまり気にしなくてもいいのではないかと思います。

ただ、もちろん、試験の結果はしっかり復習して、ミスが出ないルーティンはしっかり実行できるように練習していきましょう。

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規則性に関する問題
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塾を増やすよりも
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もし旅行に行くならば

お盆休み中、旅行に出かけるご家庭もあるでしょう。

もし、できるならば、出かける先の地図を子どもたちに見せてあげてください。これから走る道路はどう通っているのか。乗っている電車はどこを通っているのか。

「そろそろ~が見えるころだ」

ぐらい言ってもらえるようになると、なかなか楽しい経験になるでしょう。

地図の問題は慶應は良く出るが、子どもたちの日常生活はそう動くわけではないので、地図を使う場面はあまりないでしょう。

せっかく普段と違うところに行くのであれば、そこがどういう場所なのか、地図で調べてみるといいと思うのです。

経度はどのくらい、緯度はどのくらい。西にずーっといくとどこに行けるのか?そんな話も車中でしてみると楽しくなるのではないでしょうか?

国土地理院の地図は、もちろん買い求めることもできますが、WEBでご覧になることもできます。

国土地理院地図閲覧サービストップページ

タブレットで接続ができれば、車内でも見ることができるので、上手に利用してください。

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週例テストと月例テスト
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国語の過去問の添削
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算数ができないと不利?

中学入試では算数が合否を決める、というとこは確かにあります。

理科や社会は子どもたちの知識が豊富になってくるにつれて、だんだん差が縮まってくる。例えば100点満点でできる子が80点だけれど、平均も65点ぐらいはあったりするので、あまり大きな差がつかない。しかし、算数は満点もありうるし、ミスをして相当悪い点数になることもある。差がつきやすい教科なのです。だから、算数ができないと不利、とはよく言われます。

それはその通りなんだけれども、しかし、それをカバーする科目が存在するのであれば、それはそれでもかまわないだろうと思うのです。

ある男の子は、算数ができないわけではないがミスが目立つ。しかも本人はもとより算数が得意と思っていない。しかし、文系の力はかなりあったのです。だから社会は細かいことも覚えていたし、国語の読解力もあった。国語の過去問はかなり高得点でした。だから中等部のような算国100点、理社50点の試験でも合格できました。つまりは、総合点がとれればいいわけで、算数が今一つであったとしても他の教科がそれなりにその失点をカバーできるのであれば、あせる必要はないのです。

もちろん算数が得意であることに越したことはない。しかし、算数をやらせると途端に能率が落ちる子は確かにいます。そういう場合はまずとにかく、社会でも国語でも理科でもいくところまで行ってしまう。つまり、ある程度完成させてしまう。そこである程度、算数の失点をカバーできるようにしておいて、あとは少しずつ算数に取り組む、という方法もあり得ます。

山を登る道はいくらでもあるので、その子の状況に合わせて、道筋を考えてあげてください。最後、総点が合格点を超えれば良いのですから。

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過去問をやったら、振り返ってノートにメモを。
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お盆休みは体を休めることも忘れずに
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親の準備

慶應は中等部と湘南は二次試験があるし、そこで親の面接もあります。

また出願書類をシンプル化する学校が多い中で、志望理由や自己紹介、活動報告書など用意する書類が多くなります。

9月冒頭に各校の出願書類が販売されますので、早めに買い求めて、内容を確認してください。

特に今年は湘南が二次試験の日程を短縮化したので、その内容も変わる可能性があります。

詳しい内容はまたわかり次第、記事にしたいと思いますが、いずれにしても親の準備が他校に比べれば必要な学校です。

例えば二次試験の親の面接日は決まっているので、その日は当然、空けておいてください、という話しでもあるのです。湘南の場合は、特に両親がそろわなくても構わないとこれまでいってきていますが、中等部の場合は「できる限りご両親でお越しください。」と言っているので、やはりそろって出かけられるのであれば、その方が良いわけです。

ということなので、そろそろ親の準備も始まります。子どもたちもがんばっているでしょうから、お父さん、お母さんの準備もしっかりと進めてください。

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第95回 深夜のスマホ
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ひっかけ問題
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