慶應普通部 学校別対策の考え方(1)

慶應普通部は2月1日の試験だけで合否が決定されます。

午前中、4教科の試験を行い、昼食の後に体育実技と面接。面接は5人1組で行われ、総合点で合否を決めます。

とはいっても真面目にみんな体育実技と面接はやりますから、それほど差がつくわけではありません。したがってやはり午前中の4教科の試験の点数でほぼ決まるといっても過言ではないでしょう。

普通部は4教科、それぞれ100点満点の400点満点ですが、試験時間は算数と国語が40分。理科、社会が30分。合計時間は140分ですから、中等部や湘南と同じですが、配点がまったく違います。

4教科均等ということになりますから、科目的に穴がない受験生が有利で、ある程度バランスがとれている必要があります。

まず算数についてお話しましょう。

算数はすべて記述式になります。 答案用紙は横がA3と同じ幅。長さはA3よりも長く変形の用紙になっています。真ん中で左右2つに分かれ、それぞれ式や説明を書いて、答えを解答欄に記入する形です。

例年だいたい8~9問程度が出題されますが、1問1問はそれほど複雑ではありません。ただ、かといってそれほどやさしくもない。

したがって40分で7割以上をとろうと思うと、なかなか大変でしょう。

2013年の出題は合計9題でした。

1 計算問題2題
2 図形の折り返し 面積比の問題
3 数の性質 素因数分解と公倍数
4 速さ
5 場合の数
6 割合
7 やりとりに関する問題
8 平面図形 正六角形の分割と組み合わせ
9 作図問題 (立体に関する問題)

内容を見ておかわりの通り、ほぼ重要な範囲はすべて出題されています。1問目に計算問題が2題出題された後は、いろいろな範囲から出題されていますので、あまり不得意な分野を作らないようにしていかなければなりません。

また最初の方がやさしいとは限らず、6番以降に取りやすい問題があったりするので、最初から解いていく方法が良いとは限りません。

全体を見回しながら、解けそうな問題から順に解いていくやり方をマスターしてください。

記述については、説明といいながらも、それほど1問のスペースが大きいわけではありません。したがって式を書いて、出た数字が何かをメモするように書いていけば良いでしょう。言葉をたくさん書いていくスペースはあまりないといって良いでしょう。

これについては、過去問を練習するときに、実際の用紙を想定して考えておくと良いと思います。過去問集にはサイズが載っていますので、その通り拡大した用紙で練習してください。

普通部では、定規、分度器、コンパスを持参します。作図の問題はなかなか出題されませんでしたが、今年9番で出題がありました。ただ、グラフを描くなどに使う場合もあり、今後も作業問題は出題される可能性が高いので、普段からこれらの道具を使い慣れておく必要はあるでしょう。

8割とれていると、まず間違いなく大丈夫と言えますが、それ未満であれば他教科との兼ね合いになり、6割を割り込むとかなり厳しくなります。

少なくとも7割は確実に得点できる力を養っていかなければなりません。そのためには正確さが必要になります。問題にはミスを引き出すような要素が結構多く含まれていますので、そこにひっかからないように答えていかなければなりません。

御三家のような難しい問題を解く練習はあまり必要ではありませんが、すべての問題が決してやさしい問題ではないので、やはり過去問を勉強して、そのレベルを知った上で、同程度の問題の練習を積み重ねていくと良いでしょう。

もうひとつ重要なことは、あまり不得意なテーマを作らないようにすることです。得意ではないな、と思う分野があれば、早めに集中して克服していきましょう。それを残しておくと、あとで大きな穴につながってしまうことがあるので、注意してください。

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知識のテキスト
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担任制
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卒業式

今日は、大学院の修了式が記念館で行われていました。はかま姿の女子学生あり、カタコトの日本語で同級生と話す外国からの留学生あり。やはり大学院の修了式は学部の卒業式とはまた色彩が違います。

これで諸学校の卒業式を含めすべての卒業式が終わりましたので、次は4月からの入学式になっていきます。

また新しい学年に進み、新入生を迎えて各キャンパスはにぎやかになるでしょう。

普通部の前の桜が見事に桜吹雪になっていました。

今年は桜が早かったので、卒業式の花でしたね。

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中和に関する問題
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早稲田大学、クオーター制導入
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普通部、最初の計算問題

今年の普通部の最初の計算問題は

123456×63+7×7

でした。

ここ2年、最初の計算が整数になっていて、やはりこれは多少何か工夫したいところではあります。

そんなことを考えている暇があったら、計算した方が良い、と考える向きもあるかもしれませんが、ポイントは7にあります。

123456×63+7×7=123456×7×9+7×7=7×(123456×9+7)=7×(1234560-123456+7)

=7×(1111104+7)=7×1111111=7777777

ということで7が7つ並ぶのが答えでした。

最初に、がーっとカリカリ計算を始めるよりは、こんな工夫を考えてみることを求められているように思うのですが。

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複数回入試の増加
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出題傾向は変わりにくい
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生き物を飼う

今年の普通部、理科生物のテーマはトンボでした。

アカトンボ、オニヤンマ、ギンヤンマ、イトトンボ。大きさや幼虫など、例によってなかなか細かい出題があったのですが、その中で飼い方についての設問がありました。

昨年は緑のカーテンの出題があったので、ゴーヤを育ててその観察日記みたいな記事を本サイトでも掲載したのですが、生物を飼う、という経験は子どもたちにとって大事なことだと思うのです。

で、ベットというと犬とか猫になりがちですが、虫でもいいし、植物でもいいので、今年1年飼ってみてください。

それが、入試に出るかどうかは別にして、普通部での勉強には役立つと思います。息子のときは、カイコやコオロギを飼いました。これは課題になっていたようですが、家族にとってもなかなか貴重で楽しい経験でした。確かに勉強は図鑑やテキストでやるわけですが、実際の体験は子どもたちの学習にさらにプラスになります。

できれば昆虫を1つ、植物を1つ、今年のテーマにしてみてください。何を選ぶから始まって、その飼い方やえさ、あるいは肥料など調べることは結構あるでしょう。それを調べることによって、興味がわけば生物の勉強に対する意欲もまた違ってきます。

細かいことを覚えなければいけない、ということが先に立つとどうしても生物の勉強はつらくなります。ただ、こういう経験を積むことで関心が深まれば、もっと知りたい、ということになって知識を覚えることにも積極的になれると思うので、ぜひご家族みんなで楽しんでみてください。

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追跡調査
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放任型と安心メール
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普通部のカバン

普通部に入ると、カバンが指定されています。

このカバン、良くできてるなあと思うのです。まず、結構大きい。

だいたい普通部の子どもたちのかばんは中1のころはパンパンになっていることが多い。真面目に本を家に持って帰ったり、お弁当が入っていたりするからなのですが、小さい子だと明らかにかばんの方が幅が大きいのではないかと思われるくらいにふくれます。でも、丈夫。

中学生の扱いというのはもちろん、粗雑ですが、それに耐えうる強度を備えている。

かつ今流行のスリーウェイであって、リュックにもショルダーにもなります。子どもたちは思い思いの持ち方をしているが、パンパンな子はリュックにしていることが多い。やはりそれだけ重いのでしょう。

黒の詰襟と長年の伝統の制服に身を包んでいる彼らですが、なぜかカバンはちょっとモダンなのです。

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公立一貫校と私立の準備を並行させるには?
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やりたくないことをやる力
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400点満点

普通部は4教科の配点が、各100点の400点満点。
湘南、中等部は算国が100点、理科社会が50点の300点満点。

やはり傾斜配点になると、算数で決まりやすくなります。理科社会は半分しか点数がないし、問題数も多いから1問が1点きざみ、という年が多いのですが、しかし、算数はそんなに問題があるわけではないので、1問の配点が5点とか10点になります。

算数1問できないと、社会10問ぐらいになってしまうので、やはり算数ができるのが有利になります。

しかし、各教科均等配点だと、やはり4教科のバランスが良くないといけない。普通部はまさにその典型だろうと思います。調べてみると、案外均等配点というところは少ない。算国の傾斜配点が多いのです。だから、そういう学校はやはり算数が物を言うところがあるわけですが、均等配点になると算数ができても、理科、社会ができないと合格できない、という面があります。

しかし、4教科のバランスをとる、というのはなかなか難しい。

というのも、やはり子どもたちには好き嫌いがあります。理数系が好きな子は、国語は面倒だと思うし、国語が好きな子が算数が好きにはなかなかならない。

そこで塾としては、なるべく毎週均等にやらせる、ということを考えがちなのですが、しかし、このやり方はさらに子どもの好き嫌いを増幅してしまう可能性があります。

子どもは、できれば好きになります。得意だと思うと、がんばる。国語が好きな子は、国語の成績が良い子であることが多い。その分、算数ができないから、国語にさらに傾斜してしまう。

だからその分、どこかで一点突破しないといけないのです。しかし、均等に時間が配分されると、なかなか1科目に時間をかけられない。だから、その子の点数の傾向はなかなか変わらない、ということになるのです。

普通部を受験する場合、やはり4教科のバランスが良くないと合格しにくい面があります。だから、今のうちに不得意だと思う教科は時間をかける必要がある。特に算数と国語については、そのどちらかが不得意、というケースが多いので、多少時間配分を考えて一点突破をはかってください。

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勉強しない理由
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何かを変える
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普通部問題

普通部の入試が行われました。

全体的には、例年通りかなと思いましたが、社会がなかなか重たかった感じがします。

地理の地図と液状化の話は、なかなか良い問題だなと思いましたが、現代社会に関する問題が2問出ていたので、歴史や地理だけでなくひろく関心を持ってほしいという意図があったのでしょう。

理科は例年通りで、生物はトンボと幼虫でした。なかなか現代っ子には難しい問題でしょう。久しぶりに電気も出題されました。また昨年の中等部、湘南に引き続きLEDの問題も出ています。

国語は高樹のぶ子「マイマイ新子」と中西進「夜の駅」で、文章はやはり長かったのですが、それほど記述の問題はありませんでした。
むしろ理科、社会の記述の方が多かったかもしれません。例年にくらべ、国語の解答用紙もさっぱりしている感じがしました。

最後に算数ですが、これは例年通り。
久しぶりにコンパスを使う問題が出ました。
コンパスや分度器を持って来い、という割にはあまりお目にかからなかったのですが、今回はしっかり使わなければならなかったでしょう。

全体的にはこなれた問題が多かったと思いますが、これを40分で仕上げるのはやはりなかなか力がいるだろうと思います。

社会が重いが、国語は逆にそれほど負担がなかったと思うので、例年通りの難度ではなかったかと思いました。

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切り替える
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話す子、押し黙る子
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長かったよ

普通部の入試が終わって、子どもたちが最初に口にする言葉が、

「長かったよ。」

です。

朝集合してから、解散するまで、7時間から8時間。

前半は当然、4教科の試験があるので、まあ、それなりに時間は進みます。

しかし、昼食後、面接と体育実技の間は待ち時間が長いのです。

といって、同じ教室に知っている子もいるわけではないので、体育の試験や面接で呼び出されるまでは静かに教室で待っていないといけない。係の生徒がじっと見守っています。

だから、試験実施要項には本を持ってくるように書かれています。

「漫画はだめなんだよね。」

と以前、聞かれました。まあ、漫画持って行っても落ちないだろうが、しかし、多少恰好はつけておくか、という感じでしょうか。

読みたい本があれば、それが一番良いでしょう。

ちなみに昼食はお弁当ですが、外へ出られるわけではありませんから、飲み物も忘れないように準備してください。

緊張しながら待っているので、帰ってくるとみな、相応にくたびれています。

当日は帰ったらゆっくり休んで、次の日に備えましょう。

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立体の切断
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通しげいこ
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最終出願数

慶應の出願数がまとまりました。

慶應普通部=574名 (昨年最終=585名)
慶應中等部=男816名 女444名(昨年最終=男878名 女434名)
慶應湘南=男374名 女339名 (昨年最終=男388名 女336名)

昨年度とそれほど差はないでしょう。しばらくは、こんな感じで進むのかなと思います。

慶應湘南のホームページでバスの時刻表も発表されました。
http://www.sfc-js.keio.ac.jp/nyuushi_j_bus.html

試験会場に向かう際や合格発表の際、湘南はバスを使いますので、注意事項を良く読んでおいてください。

入試間近ですが、しっかり試験実施要項を読んで準備を進めてください。

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あがってる?
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字はきれいでなくてもいいが
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慶應普通部2013 最終出願数

慶應普通部の最終出願者数 慶應普通部=574名(昨年最終=585名 一昨年最終=687名)

となりました。 (四谷大塚入試情報センター

まあ、全体的な流れと同じで、今年はだいぶ落ち着いてきたという感じだと思います。

定員180名としてまだ、3倍以上あるので、充分に難しいでしょう。

体調を整えて、しっかり準備しましょう。

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この1週間は体調を整える
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合格鉛筆(1)
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